畳に関する害虫について

畳のメンテナンス

家屋内の害虫に対する考察

畳に関する害虫近頃の高気密化された住宅の構造や冷暖房機の普及により、夏と冬の室内の温度差が小さくなって、人間にとっての住みやすさが、害虫にとっても快適な環境であり、大量発生が健康・衛生上問題になっています。
地球上で「ダニのいないところは火山の火口」と言われるほど、いたるところに棲息しています。
通常確認されているダニは1万種0.2~0.8mmと小さなものが最も多く、通常肉眼で見つけることは難しい大きさです。
ダニは体型が頭・胸・腹が一体のだるま型、足はクモと同じ8本です。
対して昆虫(害虫)は1~5mm頭・胸・腹が別々で足が6本、気を付けて見ると個体を発見できます。住宅内で最も多くみられる昆虫はコナチャタテ虫(1.5mm)、ダニはコナダニ(0.4mm)、チリダニ(0.3mm)などです。 「すみかは餌のあるところ」 チャタテムシとコナダニ類は、カビや食品類、チリダニは人や動物のフケやアカを主食にしているようです。 畳に関しての大量発生は、温度・湿度・餌の条件が整った時です。室内の過湿と餌であるカビの発生が大きな原因となり、チャタテムシやコナダニ類が異常繁殖する事があります。この場合、新畳にしてから2年以内の間です。月日が経つと畳の材料であるい草や稲わらの天然なものは枯れて、栄養分もなくなり乾燥していくためカビの発生がなくなります。
一見汚く見える古畳からの害虫の大量発生はほとんどありません。
また、建材畳床という化学工業製品の中からダニ・ムシが発生するとは考えられませんので、屋内及び外部から畳表と畳床の間、もしくは畳床と床板の間の餌のある所に入り、繁殖して畳の表面に出てくるというものです。建材畳に多いのは、畳表と畳床の間に湿気がこもりカビの発生量が多い為と考えられます。
チャタテムシが大量に発生してしまうと、市販の殺虫剤で撲滅するのは至難のわざです。
業者に依頼して家中消毒する、畳屋に畳の加熱乾燥(通常50℃以上1時間で死滅)を依頼する、などの方法がありますが、どれも大変なコストを伴います。
私案としては、虫が好まない環境を作ることが最善と考えます。虫の繁殖条件は温度25℃以上・湿度75%以上・餌(栄養分)の条件が整った時が大量発生条件ですから、一つでも下まわれば異常発生を防ぐことができます。

まず、常日頃のお部屋の掃除と換気をよくし、時には除湿器などで湿気を抑え、何よりも餌を与えない(カビを出さない)ことです。また、床下の湿気条件もお部屋には大きな影響がありますので注意する必要があります。

畳に関する防虫方法としては、殺虫効果のある薬剤よりも逃避効果のあるものをお勧めします。虫を殺すということは人間の健康にも影響を及ぼす可能性があります。虫が寄りつかない物質のほうがはるかに安心と考えます。
新しい天然のい草はかなりの吸湿性があるため、梅雨時は管理が悪いと畳に加工する前の時点でも自然にカビが発生します。事前に畳表にカビをはえない処理をする方が、畳納入後のダニ・虫の発生を抑える効果が高いと思います。

こんなことがダニの原因に!

掃除をマメにしない。
畳の上にジュウタンやカーペットの重ね敷きをする。
窓を密閉し室内に風を入れない。
水分を多く含んだ雑巾で拭き掃除をする。
加湿器の過剰使用をする。
室内で犬・ネコ・小鳥等のペットを飼う。
室内に盆栽・植木類を置く。
洗濯物を室内に干す。
壁ぎわに家具類を敷き詰める。

カビ・ダニ防止に室内の換気が第一!
カビ・ダニの発生は気密化した住宅内の換気不足による湿度の上昇が第一の原因です。
湿度管理は、相対湿度が50%を目標に60%を越えないことが大切です。
皆さんのお住まいは大丈夫ですか?

畳に関する害虫の種類

ケナガコナダニ(コナダニ科)

konadani形態:体長0.3~0.5mm。透明感のある乳白色、「ケナガ」の名の通り胴体部に長い毛が多数はえている。
食品害虫であらゆる食品類を食害し汚染する頻度が一番高いダニである。またカビも摂取し、カビが発生するような温湿度環境下(25℃、70%PH以上)で異常発生することがある。
卵から成虫まで10日間、好条件に恵まれると1日に10個前後の産卵能力がああり、急速に個体数が増加する。寿命は15日間位。乾燥に弱く、室内湿度70%PH以下では発生しにくく、低温には強く0℃で30時間、逆に高温度に弱く35℃で1時間で致死、畳から発生した場合には、殺虫剤での駆除よりも、加熱乾燥処理をすると良い。

コナヒョウダニ(チリダニ科)

tiridani形態:体長は0.2~0.4mmの楕円形、体色は褐色がかかった乳白色、寝具や家屋内塵中に広く分布し、動物の皮垢、動植物繊維、カビなど摂食するがカビのみでは育たない。
一年中屋内で検出されるが、幼虫の発生は6月に多く、温度25℃湿度75PHの下で成虫まで33~46日間、成虫は雄が60日、雌で80~180日間生きる。
アレルギー疾患のアレルゲンとして問題になっており、虫体だけでなく、死骸・糞もアレルゲンになる。幼虫は60%PH以下の湿度で死亡率が高く、50℃以上の温度では30分以内に死亡する。駆除するには高温、低湿度の利用、日常的には丹念な掃除と十分な換気による湿度の除去、特に寝具類の管理が大切で、天日干しと水での丸洗いで表面のアレルゲン量の50~90%が落ちる。

コナチャタテ(粉茶柱虫)

コナチャタテムシコナチャタテ(コナチャタテムシ)
形態:体長1mm~1.5mm
雄雌とも無翅型で扁平、体色は一般的に淡い褐色、よくダニとまちがえられる。

日本では1属5種が知られているだけだが、いずれも屋内害虫として重要。
野外で棲息していることもあるが主として屋内に見られ発生する場所は多様で、押入れ、木製家具、ダンボール箱、枕、畳、書籍、生薬、貯蔵食品など表面に発生するカビを主食とする。
チャタテムシ類の生活の好適な条件は、温度24~29℃湿度75~90%とカビ類の繁殖条件と同じである。
一般に日の当たらない場所を好み、卵から1ヶ月位で成虫になり、5~6ヶ月の寿命である。低温に弱く0℃以下では3時間で死亡、乾燥にも弱く55%PH(25℃)以下では成長しなくなり30~40PHの下では生存不可、発生を見たときは環境が好ましい条件を超えて過湿状態にあることの指標生物の役割をもっている。病原菌を媒介したり毒素を出したりする事はなく、誤って食べても害はない。
発生した場合、駆除には殺虫剤を使用するのは好ましくなく、環境の乾燥に注意し、カビ類の発生条件以下に湿度を抑えることで自然に終息する。例えば発生場所の風通しをよくし、日光に当てて乾燥させ、掃除をよくしてカビの栄養源となる汚れ、ほこりを取り除く事も大切である。

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