畳の構造

畳の基礎知識

畳は畳床(たたみどこ)畳表(たたみおもて)畳縁(たたみべり)の3つで構成されています。畳の厚さの大部分を占める畳床は、畳の性能を決定づける最も大事な部分です。
本来の畳床は稲わらを40cm程に幾重にも積み重ね、約5cmに圧縮されながら縫い上げて作られます。その復元力がやわらか過ぎず、固過ぎない独特の感触を生み出します。数々の優れた性能は、他の畳床とは比較になりません。稲作の副産物を利用した自然の恵みそのものです。

稲わら畳床

当店の品質基準
特級品から3級品迄5等級で製作しています。
目安としては、高級品ほど選別した良質の稲わらを何層にも組む段層が多く、細かく縫い上げて作ります。
何年使用しても凹凸がなく、耐久性があり長持ちします。

稲わらサンドウィッチ畳床

稲わらと稲わらの間にポリスチレンフォームを挟んで作られる畳床です。稲わら畳床より軽く、近い感触がある中間的な畳床です。
公的な建物によく使われますが、3等級の品質基準があります。

建材畳床

細かくした木材を圧縮し、接着剤を混入した木質ボードとポリスチレンフォームを組み合わせ畳床です。軽量、安価で現在最も普及している畳床です。原材料が木材ですので、稲わらと比べ固い感触になります。またフォームの比率が多くなると耐久性に難があります。木質ボードでフォームを挟んだⅢ型が主流ですが、フォームを使わない木質ボードだけのⅠ型、ボードを上に下にフォームの二層のⅡ型があります。

極薄畳床

バリアフリーの住宅に対応する様に和室用の畳の厚さ5~6cmから、フローリングと同じ厚さ(1.5cm)程度の薄い畳が20年程前から需要が高まってきました。
フローリング上の置き畳も段差の関係で薄い畳が多く使われていいます。薄い畳床程、畳表の引張強さに負けない様、強くてかたい材料を使います。そのまま畳表を付けるとフローリングと同じ感触になる為、クッション材を表面に入れる様になります。

畳表(い草)

畳表は経糸にい草を織り込んで作ります。
全国に様々な畳表産地がありましたが、現在国産の畳表は熊本県で97%程生産されています。い草の質や長さ、色や織りの本数で等級付けされます。

等級毎にい草が選別され、長くて色の良い物程、高級品に使われます。
経糸には綿糸と麻糸があり、麻糸の方が綿糸より丈夫です。経糸が丈夫であれば多くのい草を織り込むことが出来るので、重さもあり厚くて丈夫な畳表になります。
熊本県には長い間の品質改良で、5種類の品種があり、い草の特徴に違いがあります。
どの様な品種でも生産農家の肥料や田んぼの管理などの栽培技術で品質は大きく左右され、自分で育て収穫したい草を製織して仕上げる技術で畳表の品質は大きな違いが出ます。

国産と中国産の違い

比較的安価な中国産の畳表が市場の約6割を占めています。い草の収穫時期が1ヶ月ほど早く未成熟な為と、乾燥も高温で短時間で済ませる為、い草の表面が弱く、早く毛羽立つ傾向があります。い草本来の粘りや弾力が国産品より劣ります。

畳縁

畳の角を守る事と装飾を兼ねて、畳の長さ方向に縫われ付けられます。
最近では縁の無い畳が多く使われる様になりました。
以前は天然素材の綿糸が使われていましたが、最近では価格が安価で耐久性もある化学繊維を使ったものが主流になっています。綿糸は無地が多く、化学繊維は様々な柄や色合いのデザイン性に富んだ1000種類を超える製品が市場にあります。
畳縁でお部屋の雰囲気が変わりますので、お好みの畳縁を選ぶ事が大切です。

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